俺の推理が正しければ…

「俺の推理が正しければ、あそこにあれがあるはずだ!」アマゾンプライムで名探偵コナンをよく見るのだが、コナン君がたまに言うこのセリフ。その後「あそこにあれがある」ことを確かめて、「やっぱり!(推理は正しかった!)」となるのがお決まりの流れだが、実は論理的に正しくないということに気付いた。

ある命題が成立するとき、同時に必ず成立するのは対偶のみ。逆も否定も必ず成立するとは限らない。つまり、「俺の推理が正しければ、あそこにあれがあるはずだ。」が真ならば、「あそこにあれがなければ、俺の推理は正しくない」だけがまた真となる。「あそこにあれがあるから、俺の推理は正しい」は命題に対して逆であり、常に真とは限らない。つまりコナン君の言っていることは論理的に正しくない!コナン君を論破したぜ!やったね。

ローマの歴史

『ローマの歴史』という本を10月からずっと読んでいて1ヶ月以上かけてようやく読み終わった。歴史オンチで世界史にも興味がなかったので、前知識がほぼない状態だったが、なかなか面白くて興味がわいた。何より著者のモンタネッリの語り口が素晴らしくて、本の紹介文で「シェークスピアの劇でも上映しているかのようだ」ということが書かれているが、まさにその通りだった。おそらく堅苦しいローマの歴史についての本を読んでもここまで興味を惹かれなかっただろうな、と思うとモンタネッリの偉業ぶりがわかる。

それにしても日本が縄文時代や弥生時代で土器を作っていた頃に、あんな壮大な文明を築いていたとは、想像の余地を越えて筆舌に尽くしがたい。当時の描写がこんなにも子細に残っているのもすごい。同時代の日本のことはほとんど記録に残っていなくて、博物館でも「研究の結果、おそらくこうだっただろう」という展示のされ方がされているので、誰が何を話したとか、何を食べた、みたいな些細なことまで記録に残っているの、羨ましいな~と思ってしまう。

さて、この本にかかりっきりになっている間に積読がますます増殖したので、崩していかなければ…。